MOURNING WIDOWS or NUNOのCD
SCHIZOPHONIC / NUNO
MOURNING WIDOWS / MOURNING WIDOWS
FURNISHED SOULS FOR RENT / MOURNING WIDOWS
BEST OF NUNO / NUNO BETTENCOUT
SCHIZOPHONIC
1. GRAVITY 2. SWOLLEN PRINCE 3. CRAVE 4. WHAT YOU WANT 5. FALLEN ANGELS
6. 2 WEEKS IN DIZKNEELANDE 7. PURSUIT OF HAPPINESS 8. FINE BY ME
9. KARMALAA 10. CONFRONTATION 11. NOTE ON THE SCREEN DOOR 12. I WONDER
13. GOT TO HAVE YOU 14. YOU 15. SEVERED
Bonus Tracks
16. HOP THE TRAIN
97.01.25
評価:☆☆☆☆☆☆☆☆☆★ 9
この作品は元EXTREMEのギタリスト、ヌーノベッテンコート初のソロアルバム
この作品が出るまではNUNOといえばファンクメタル、ハードロックヘビィメタルの人間という印象と
メディアに非協力的で子どもは学校に行く必要は無いという発言から悪い子というイメージがあっただろう。
もちろん有名な話で、メディアに非協力的というのはギタリストとして取り上げられるのを嫌がり、ギターを持って写真に写るのを
拒んだり、教則ビデオを作ることを拒んだことから始まった話ではあるが、
バンドはエクストリームであり、ギタリストヌーノのものではないと思うのは当然のことだし、
教則なんて物はギターキッズのイマジネイションの妨げになるからつくらないという彼のポリシーなのであり、
学校に行く必要がないというのは学校に行ったが彼は難しい勉強をしても何も得るものは無かった、というだけで
学校に行き勉強することは重要なことだとしっかり言っている。ただムリに行かされて行くようなことろではなところではないと言っているだけである。
もちろん今では彼は優等生的でおおらかな人間であるということは広く知られているが。
まぁいきなり本題からずれたが、彼に対してそんな悪い子と一般的に言われるイメージを僕は持って
いたわけだが、この作品は対照的におどろくほどパーソナルでポピュラーで優しくて楽しい。
もともとエクストリーム時代に溜まったアイデアでエクストリームではできないアイデアを吐き出すための作品だったらしいのだが
内容は家庭のちょっとした愛くるしい悲劇(?)や妻に対するラブソングや娘に捧げる歌、が多い気がする。
アルバムの題名もいろんなアイデアがあっていろんな場所で録音されていろんな自分がいて
って意味でSCHIZOPHONIC(SCHIZOIDO:分裂症とSTEREOPHONIC:音の造語)。
そしてそのまま、エクストリームに戻ることは無かったわけだが…。
サウンドはとてもヌーノしてる。こーゆーヌーノはもちろんいままで聴いたことは無かったのだが
それでも明らかにヌーノ。
早弾きみたいなギタープレイはとくにフューチャされてるわけではないけどギターの存在感も
ヌーノ。スーパーバッキング(謎)
こーゆープレイはもっとクローズアップされて欲しい。
もともと実験であるというアナウンスがされていたがなるほどうなずける。
すべての楽器をヌーノ自身がプレイし、曲を書き、
ゲストとしてゲイリーシェローン、マイクマンジーニなどが参加している。
数年たってその後のヌーノの作品をほとんど聞いたがあーなるほど、実験ね、、って随所で微笑めます。
エクストリームとは全く違う彼を楽しめる最初の作品。
最も彼を理解しやすく、最もフレンドリーな作品。
MOURNING WIDOWS
1. All Automatic 2. Paint the Town Red 3. The Temp 4. The Air that you Breathe
5. I Wanna be your Friend 6. Hotle Asylum 7. Over & Out 8. Love is a Cigarette
9. Too Late 10. True Love in the Galaxy
Bonus Tracks
11. Sex in a Jar (demo) 12. And the Winner is ... (demo)
98.12.16
評価:☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆ 10
NUNO BETTENCOUTが新たに組んだスリーピースバンドMOURNING WIDOWSのファーストアルバム
ヌーノのソングライターとしての実力を如何無く発揮した作品。
未だエクストリームの栄光を追っているNUNOファンにはクソつまらない作品なのであろう。
かわいそうで仕方が無い。
サウンドは簡単に言ってしまえばファンクロックポップといったところかな。
ファンキーの方が若干的確かな?
すばらしくポピュラー。もっと認めてもらいたい。本当に質の良いポップス作品だと思う。
エクストリームの4thをリリースした当時、ヌーノは流行りの音楽に影響されたの批判があったが
悪く考えればその成り行きなのかもしれない。しかし、もともとヌーノはビートルズあたりの音楽を
聴いて育っており、そー考えれば別に不思議なことではない。
エクストリームの4thはたしかに他のエクストリーム作品に比べるとミクスチャー的要素というか
オルナタの匂いがしないわけでもない。
全編を漂うファンキーなビートはヌーノの特徴だし、不思議なグルーヴは他の誰の真似でもない。
ヌーノのVo.も確実に成長しており、ギタープレイを驚くほどの超絶プレイ。派手さは無いけど
めっちゃかっこいい。
Ba.ドノヴァン ベッテンコートのバンドに絡む唸るベースも非常に気持ちよい。従兄弟だからかね?
ヌーノとやるにはプロとしてちょっと下手な気もするけど顔、素性と謎のドラマー、ビリーベガスとの相性も恐ろしいまでに完璧。
ところで最近ヌーノ本人から公表されたんだけど、
顔写真の無いドラマービリーベガスは実は架空の人物。
ヌーノとドノヴァンはMWを絶対トリオでやりたかったためドラマーを探したが
見つからずレコーディングの日が来てしまった。レコーディングの最中もオーディ
ションを続けたが結局見つからずヌーノ自身が叩いたとのこと。
そりゃ相性良いに決まってるわ。
でもバンドにこだわりたかったからビリーベガスという架空の人物を作り、メンバー写真には元
ギターテクのジョー ペッシアという人が顔ナシで写真に写ったらしいです。
垢抜けてて もの暗くて ファンキーでちょっと病的で。
本当に名曲ぞろい。
大々的に評価されるべきポピュラーな作品です。
http://www.nuno-bettencourt.com/
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